錦多峰川(にしたっぷがわ)
苫小牧においてサケが遡上する川として有名です。
ニシ・タップ = 雲、覆う山
ニ・シタプ = 樹木・収縮する・所
ニ・ウシ・タプ = 木の多い山
と意味は諸説ありますが、
ニュアンスが示す通りアイヌ語なのは間違いありません。
昭和初期まで錦岡の町名でもありました。
下流から少し上って行くと、
川に、すのこ状の障壁を作り、カゴにサケを追い込む
ウライと呼ばれるものが設置されています。
ウライと言うのもアイヌ語。
太古の昔から行われている、原始的ながら有効な狩猟手段。
念の為に説明しますと、密漁者が違法に設置したものでは無く
サケマスふ化場が採卵、人工ふ化の為に設置したもの。
昨年は22,883尾。
897万5千粒が採卵されました。
サケの量は減少傾向で、全道平均で前年比35%減と言う
厳しい予測もあるようです。
たくさんのサケの姿が見えます。
父親は、シャケ、あきあじと呼んでいて、
普段は私自身もそう言っているので
サケと書くとやや違和感を感じます。
アイヌの人々ならずとも、思わず川に入って捕まえてみたくなりますが、
密漁になるので不可。
ウライからサケを捕獲する様子は、
残念ながらこの時は見る事が出来ませんでしたが、
昨年、登別川にてその様子を見てきたので
登別川のサケ ← も是非ご覧ください。
アイヌの人々は、上流の村にもサケが行き渡るように
必要以上の狩猟はせず、極力産卵後の弱ったサケを獲ると言った
来年以降の事も考えた狩猟をしていたと言います。
ウライのある両脇には、見物者の為か駐車場もあります。
明治14年(1881年)
北海道視察に訪れた明治天皇が小休憩を取った
由緒正しい場所でもあり、その事を記した碑も
大正8年(1919年)に建立されています。
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